12日に発表された報告書によると、性的奴隷としてのブルガリア女性の人身売買は、犯罪集団に約18億ユーロ(約3000億円)の資金をもたらしており、同国で最も収益性の高い犯罪行為になっている。
独立系非政府組織「Centre for the Study of Democracy (CSD)」は報告書の中で、ブルガリアは、ロシアやウクライナ、ルーマニアと並び、西欧諸国に売春婦を送り込む主要国の1つになったと指摘。
欧州の統計を基に、ブルガリア人は、2000─03年にオランダで助けを求めた被害者数では最多、ドイツでも同様に、01─05年の被害者数で第3位だったと明らかにした。
CSDのアナリストは、ブルガリアで風俗産業が活発化する理由として、同国における貧困、汚職、家庭問題、司法制度の不備や、不法取引が横行する黒海地域に位置する地理的要因を挙げている。
海外で強制的に売春をさせられているブルガリア人女性の数については公式な統計がないが、幾つかの団体は、毎年約1万─1万2000人が人身売買の犠牲になっているとの見方を示している。
CSDは報告書の中で、ブルガリア国内での売春による総収益は1億1000万─1億7000万レバ(約93億─145億円)になるとしている。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-29340720071213